【インタビュー】『ジョーカー』ホアキン・フェニックスを駆り立てた“怒り”とは?
それくらい『ジョーカー』は大きな挑戦なんだ。演じるうえで、映画が示すメッセージ、そして自分自身を深く掘り下げる必要があったし、きっと観客にとってもチャレンジングなものになると思った。新しい何かとの出会い…と言えば、大げさに聞こえるけど、目の前に知らない世界が広がるのは、俳優冥利に尽きるね。映画を見る魅力もそこにあると思うから。そう考えれば、ジョーカーほど最高なキャラクターはいないよ。
――ジョーカーは過去に何度も映像化されたキャラクターですよね。
ジョーカーといえば、子どもの頃に見た『バットマン』(1989年製作)のジャック・ニコルソンがとても印象に残っているし、『ダークナイト』のヒース・レジャーがすばらしかったのは、言うまでもない。助演だから、決して出演シーンが多いわけじゃないのにね。
どちらのジョーカーも、一瞬にして見る者を恐怖させ、同時に魅了したんだ。
――そのうえで、改めてジョーカーを演じるあなたが、意識したことは何ですか?
だからこそ、僕らはまったく異なるアプローチで、いま一度ジョーカーを掘り下げる必要があったし、それは大きな利点だった。映画そのものを理解することに役立ったからね。