高橋一生×蒼井優『ロマンスドール』タナダユキ監督が告白「このふたりで間違いなかった」
当時の彼女は20代前半でしたが、30代になった今の蒼井さんにぜひ園子を演じてほしいと思いました。題材的に難しいかもしれないとダメ元でのオファーだったのですが、引き受けてくださったのでびっくりしました(笑)」と笑顔で語る。
そして蒼井さんの演技については、「今回は哲雄から見た園子という側面が強いのですが、だからこそ、リアルとファンタジーの境界線の難しい役だなと思っていました。でも蒼井さんの演じる園子は、儚さの中に凛とした人間的な強さがあり、そして頑なな弱さもあって、これ以上ないバランスで園子を血の通った人物にしてくれました。今回は役作りをする上で、体力的にも精神的にもかなり負担が大きかったと思いますが、現場では常に明るく居てくれたので、私の方が助けられました」と、彼女にも大絶賛を贈った。
『ロマンスドール』は「私の中では、ダーク・ファンタジー」
そんな2人の映画共演は『リリイ・シュシュのすべて』以来18年ぶり。初の夫婦役となるが、役者としての相性は抜群。シリアスなシーンを撮影する際も、待ち時間ではいつも通り和気藹々とおしゃべりをし、本番に入った途端、身に纏う空気ごと役に切り替わっていたという。