シャイア・ラブーフ「自分のことしか考えられない俳優だった」新作で得た境地明かす
しかし、今回は自身の中でも一番、監督・キャストと交流したという彼は、「優れた俳優は広い心を持ち、世の中を受け入れるんです。優れた人間も同じです。つまり、優れた俳優や人間というのは、周囲と密接な関わりを持てるんです」と本作を通して得た、新たな考えを明かした。
撮影現場では、ダウン症の青年ザックを演じるゴッツァーゲンが自由に演技できるよう、「まず監督が現場にダンスフロアを用意するんです(笑)。ザックがどこをどう動いてもいいように。共演者はそれに合わせないといけない」とジョークを交えつつ、彼の自由な演技に合わせて柔軟に対応してきたという。
過去に出演した話題作『ニンフォマニアック』での鬼才ラース・フォン・トリアー監督との現場と比べ、「あの映画は技巧的でした。彼の現場にはホワイトボートがあって、私が歩く場所やカメラの位置が書いてありました。
だから、この映画とは正反対ですね」と語る。
「フォン・トリアーのあの映画は、彼の独自の手法を取り入れていたので、美的な魅力があります。あれは技巧的なもので、精神的なものではありません。彼は冷たさを好みます。そしてとても重苦しい映画でした。この映画はまったく違います。