【映画と仕事 vol.4】又吉直樹主演映画のプロデューサーを経て、ソニーで若きクリエイターの支援に奔走! スマホでハリウッドへの道を切り拓け
国が映画制作を助成するという仕組みはありますが、いつお金が支払われるのか? というタイミングやシステムとして、現状ではすでに実績のあるクリエイターの方々が映画を作って、それに対してその後、助成金が支払われるという運用の仕方になっていることが多いんですね。
僕自身の経験を踏まえて、映画制作のつらい部分は2つあると思っていて、それは「作る」過程と「見せる」過程だと思っています。たとえ映画を苦労して作ったとしても、どのようにしてお客さんに届けるか? という部分が非常に難しくて、単館系の小劇場と交渉して何とかそこで上映して…ということが多いと思いますが、一方でインターネットの技術などを介することで、多くの人に見せられるチャンスは増えてきたのかなと思います。
それによって、短編映画が長編映画の登竜門、いわゆるデモテープのような存在としてではなく、短編映画そのものがコンテンツになりうる時代になってきたのかなと個人的に思っています。どんな機材、レベルであれ、作ったものを世に出して評価を受け、時には批判もされながら、より良いものを作っていく――そうした流れが日本中で広まればいいなと思っています。
――今後、中臺さん自身は映画業界でどのようなことを実現したいと考えていらっしゃいますか?
いま、映画は2つの方向に進んでいると個人的に感じています。