くらし情報『撮影40か月・700時間…ソ連の全体主義を再現『DAU. ナターシャ』日本版予告』

2021年1月27日 14:00

撮影40か月・700時間…ソ連の全体主義を再現『DAU. ナターシャ』日本版予告


本作の監督であり、「DAU」プロジェクトの責任者でもあるイリヤ・フルジャノフスキーは、ソ連全体主義を呼び起こさせるともいえるこのプロジェクトに取り組んだ理由について、「私はユダヤ人の家系です。母はウクライナ出身で、故郷のユダヤ人は全員殺害されました。もし母が戦争の初めの頃に逃げていなかったら、私は今ここに座っていなかったでしょう」と語る。

「ドイツ兵たちはただの普通の男性だったことを理解する必要があります。『DAU』を通じて人間の本性が非常に複雑であることが分かるでしょう。この虐殺を伝える言語をどうすれば見つけられるでしょうか?それについてどのように話し、その記憶をそうやって新しい世代に引き継ぐことができるでしょうか」と、本作の意図に触れ、「『DAU』は、ソヴィエトのトラウマについて語ります」と言う。「バビ・ヤール(1941年に、ホロコーストにおける最大の犠牲者を出したと言われる虐殺が起こった収容所があったウクライナの地名)もグラーグ(ソ連時代の強制労働収容所・矯正収容所の管理部門の名称だが、ソ連の奴隷労働システム自体を表す言葉としても使用される)も、最近起こったことです。ソヴィエト連邦以降の世界には、犠牲者または加害者、あるいはその両方がいない家族は存在しません。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.