2021年7月7日 07:45
【インタビュー】磯村勇斗&藤井道人監督が“SNSの闇”と向き合う「付き合い方を考え直す時」
が人それぞれだと思うんですね。これから切っても切れない存在にはなっていくだろうし、人間同士がアナログだけじゃなくデジタルでもどう向き合っていくのかということはAIやテクノロジーの進化にも関連して今後ますます無視できないテーマになってくると思います。
――ちなみにこの「箱庭のレミング」というタイトルにはどのような想いが込められているのでしょうか。
藤井:このタイトルは別の方が付けてくれたものなんですが、SNSってまだ成熟し切っていない「スマホの中だけの空間=箱庭」で、その中に皆が喜怒哀楽や人生などいろんなものを入れているけれども、そこには明確なルールブックがなくて。「レミング」と言うとどこかで「ラット=ネズミ」、つまり「実験台」を連想させるので、ソーシャルの世界で生きる我々を「箱庭のレミング」と比喩しました。
観客のことを考えての作品づくり「手を抜かない」
――「自分の表現を追求していくこと」と「有名になる」ことは相反する部分があり両立が難しいこともあるのかなと思うのですが、どんどんキャリアを積まれて注目度も年々高まっているおふたりはこの両立をどう捉えてらっしゃるのでしょうか。
藤井:20代の頃は「原作ものはダサい、オリジナルで自分が表現したいことをやるんだ」