鬼才ギリアムを虜にしたミューズ、リリー・コール 彼女が見る“鏡”の中の世界は…
(Photo:cinemacafe.net)
摩訶不思議でありながら、心を揺さぶるほど魅惑的なテリー・ギリアムの映像世界に身を置いて、何の違和感もない美貌と完璧なプロポーション。長い手脚を持て余すようにソファにもたれながら、クールな微笑みを浮かべるリリー・コールを見て、彼女が作品に望まれた理由を瞬時に理解することができた。テリー・ギリアムの監督最新作『Dr.パルナサスの鏡』で、リリーはヒロインのヴァレンティナを演じている。
人々を鏡の中の世界に招き入れ、入った本人の願望や欲望を形にして見せることができる旅芸人、パルナサス博士を父に持つヴァレンティナは、16歳の誕生日を3日後に控えた身。しかし、父のパルナサス博士はかつて永遠の命と引き換えに、16歳になった娘を悪魔に差し出す約束をしてしまっていた…。
「脚本を読んだとき、普通の映画とは全く違うものになると確信したわ。もちろん、テリーが監督であることをはじめ、この映画にまつわる全てが私にとってはすでに魅力的だったのだけど、ストーリーを知ってますます作品に惹かれてしまった。それに、ヴァレンティナというキャラクターは、いろいろな可能性を感じさせてくれる役だったの。