密命帯びた2人の緊迫のバレエ観劇…『クーリエ:最高機密の運び屋』本編映像
それを渡す相手は、ソ連高官の1人であるオレグ・ペンコフスキー(メラーブ・ニニッゼ)。世界平和のために愛する祖国を裏切り、命を懸けてアメリカにソ連の核爆弾情報を暴露した密告者でもある。
ペンコフスキーの身に危険が迫ったことを察知したウィンたちは、一家を亡命させることにするのだが…。
脱出計画を進める緊迫シーンと並行して描かれるのは、ウィンとペンコフスキーが脱出前夜に観劇するバレエ。美しくも切ないカンパニーたちによる演目が、スパイ活動を通して1人の人間として心を通わせるようになったウィンとペンコフスキーの心中を浮かび上がらせ、2人を待つ波乱を予感させるような効果を生んでいる。舞台演出家としても名を馳せるドミニク・クック監督だからこそ表現可能だった贅沢な名シークエンスといえる。
このシーンに関してドミニク監督は「実際にウィンがペンコフスキーにボリショイ・バレエに連れていってもらったという記録が残っているんです。演目を“白鳥の湖”にしたのは、何か恐ろしい結末が待っているんじゃないかということを感じさせる演目なので、選びました」とインタビューで語っている。
果たしてペンコフスキー一家の脱出計画は成功するのか!?そして政治体制を越えた2人の友情の行方は…!?緊迫のスパイ・サスペンスに注目だ。