【映画と仕事 vol.15】ラブシーンに臨む俳優の尊厳を守る 日本初の“インティマシー・コーディネーター”浅田智穂が現場にいることの意味
それ以外でも、肌の露出が多い時点で、そこにセックスが絡んでいなくともセンシティブ・シーンとして私たちが入るものと考えていただければと思います。
――男性のみのシーンであっても、インティマシー・コーディネーターが現場に入るということでしょうか?
そうですね。肌の露出ということに関しては、女性であればビキニの水着で隠れる部分、男性も水着で隠れている部分を見せる場合に「露出がある」という考え方です。逆に男性の上半身の裸に関しては、基本的にインティマシー・コーディネーターの仕事の範疇には入っていません。
――『彼女』、本作「金魚妻」に続いて、大相撲を題材にしたNetflixシリーズ作品「サンクチュアリ-聖域-」でもインティマシー・コーディネーターを務めているそうですが、これは相撲でお尻が露出するからということですか?
いえ、相撲のまわしに関しては、あくまでもスポーツのユニフォームということになるので、そちらは私の範疇外です。ただ、この作品でもインティマシー・コーディネーターが必要なシーンがありましたので、参加することになりました。
信頼関係を築くためのコミュニケーションの必要性
――実際の現場でのコミュニケーションについて伺います。