くらし情報『『カモン カモン』マイク・ミルズ監督、モノクロ映像は「“物語”の中へ導く手段」』

『カモン カモン』マイク・ミルズ監督、モノクロ映像は「“物語”の中へ導く手段」

Photo by cinemacafe.net


ホアキン・フェニックス主演『カモン カモン』の監督マイク・ミルズが、本作を美しいモノクロームの映像で綴った理由について語った。

ミルズ監督はモノクロへ並々ならぬこだわりがあったという。「この映画の物語は、すごくありきたりのことだと思うんだよね。子供をお風呂に入れて、一緒に寝て、ご飯食べるというものだからね。だけど白黒にすることで、その日常風景から切り離されて、これは“物語”なんだということをまず提示できると思った」と、モノクロにした理由を語る。


『カモン カモン』マイク・ミルズ監督、モノクロ映像は「“物語”の中へ導く手段」

加えて、「子供と大人がある場所を歩いていくというイメージが僕の頭の中に浮かんだんだけど、それが神話的かつ、寓話的で、ほとんどクリストファー・ロビンとくまのプーさん的な絵のような映像や、『キッド』(1921)でのチャーリー・チャップリンと子供みたいな感じだった。さらにイソップ物語的なイメージが浮かんだんだ」と本作の着想を語り、モノクロ映画が持つ効果について「日常から切り離して、“物語”の中へ導くための手段でもあったんだ」と説明した。

『カモン カモン』マイク・ミルズ監督、モノクロ映像は「“物語”の中へ導く手段」

理由をさらに加えるとしたら、ミルズ監督が白黒映画を好きだったということも挙げられる。モノクロを簡素な映像ではなく、生き生きとした表現が可能な手法と考えていたミルズ監督は、ヴィム・ヴェンダース監督『都会のアリス』(74)

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