岸井ゆきの「二度とできない作品」釜山トークショーで熱い想い語る
聴覚障がいと向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに、彼女の生き方に着想を得た物語『ケイコ 目を澄ませて』。第27回釜山国際映画祭 特別企画プログラム「Discovering New Japanese Cinema」に正式出品されている本作の公式上映が10月9日に行われ、主演の岸井ゆきのと三宅唱監督が上映後のトークショーに登壇した。
いよいよアジアプレミアとなった今回。三宅監督は「この映画を作るまでボクシングについて全く知りませんでした。なぜ殴ったり殴られたりするのか分かりませんでした。でも多くの人がボクシングに夢中になってしまう。この謎について考えていくと、もしかしたら自分たちの人生についても考えていくことができるのではないかと思いました。この作品の主人公のモデルとなった小笠原恵子さんの生き方、純粋に自分のやりたいことをして、自分の人生を生きようとするエネルギーがこの映画の中心にあると思っています。
岸井さんは映画の中でその全てを表現してくれています」と製作のきかっけを明かした。
この日は、シム・ウンギョンが応援に駆け付け、本作に魅了され、岸井さんに圧倒されたことを語ると、岸井さんは「ボクシングのトレーニングを3か月行いました。その中でケイコを形作っていきましたが、トレーニング中からこれは二度とできない作品、役柄であるなという実感がありました。体づくりのために糖質制限をしていたので、すごく狭い世界しか見えなくなって、自分が見たいものしか見られない、聞きたい音しか聞こえないという状況でした。ある一点に集中力を注ぎ、その精神状態の中でケイコというキャラクターは作られていきました。この映画で身体が朽ちてもいいと思うほどに、このような経験は二度とできないだろうし、二度とできない瞬間をおさめてほしいと思いながら日々撮影に臨んでいました」と作品にかける並々ならぬ想いを打ち明ける。
また、三宅監督は岸井さんとボクシング指導担当の松浦慎一郎との撮影前のトレーニングをふり返り、「僕が本気で殴るわけにはいかないので遠慮してガードばかりしていたら、岸井さんから『なぜ本気で殴ってこないのか、なぜ真剣に向かってこないのか』と真っすぐ言われました。強さ、弱さは関係なく、その真っすぐな姿勢というものが、元々岸井さんにあり、ケイコというキャラクターにもあったのだと思います。
それが“共に生きる”という姿勢にも繋がると、僕は練習中に感じ続けていました」と印象的なエピソードを披露。
岸井さんは「映画のためというよりか、自分自身がいかに強くなれるか、を考えてずっとやっていました。この映画をやり遂げられなかったら、俳優でいるのは難しいと思うくらい、必死で日々練習に臨んでいました」と付け足した。
そして、映画が本当に好きだと話す岸井さんは「16mmフィルムで撮るということを知って、映画の撮影中にしか聞くことができないカラカラというフィルムの音を聞けるんだと思い、もう全てをここにかけるしかないんだという気持ちになりました。三宅監督と一緒に映画を撮るということ、16mmフィルムで撮るということ、そしてそのために集まってくれるスタッフの皆さんがいて、この映画を作ることができました。私はベルリン国際映画祭も他の映画祭も参加が叶わなかったので、この釜山が初めての映画祭となり、この映画を観た方とコミュニケーションとれる良い機会となりました。いま皆さんの表情を見て、この映画を観て何か感じて頂けたんだなということを思い、とても嬉しいです」と世界へ届けることができたことへの喜びを語っていた。
『ケイコ 目を澄ませて』は12月16日(金)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。
(cinemacafe.net)
■関連作品:
ケイコ 目を澄ませて 2022年12月16日よりテアトル新宿ほか全国にて公開
©2022 映画「ケイコ 目を澄ませて」製作委員会/COMME DES CINÉMAS
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