くらし情報『『ある男』『愚行録』の石川慶監督、日本映画界に新たな視点をもたらすその魅力とは』

2022年11月18日 10:00

『ある男』『愚行録』の石川慶監督、日本映画界に新たな視点をもたらすその魅力とは

石川慶監督は、「アイデンティティとは何か」「自分とは何か」という抽象的な問題を、各登場人物の感情にフォーカスを当てながら、鮮やかに描き出してみせた。

石川慶監督、その経歴

この『ある男』を手掛けた石川慶監督は、1977年生まれ。東北大学で物理学を学んだ後、ポーランド国立ウッチ映画大学で映画製作を学んだという経歴を持つ映画監督だ。『ある男』以前の作品ではポーランド人のピオトル・ニエミイスキを撮影監督に起用し、映像のグレーディングなどはポーランドで実施。日本独自の湿度感を感じさせないクリアな映像で、ドメスティックな人間ドラマを描いてきた。

『ある男』『愚行録』の石川慶監督、日本映画界に新たな視点をもたらすその魅力とは

愛知で生まれ、宮城で物理学を学び、ポーランドで映画製作を学んだ石川慶監督。映画だけでなく、物理学にも興味を持つという監督が持つ様々な視点が、彼の作品をこれまでの日本映画とはどこか違う、監督独自の色を付け加えていると言えるだろう。ここで、監督のフィルモグラフィを振り返ってみたい。


人間の愚かさが招いた悲劇の真相を描く衝撃のデビュー作『愚行録』(2017年)

2017年に製作された『愚行録』は、貫井徳郎のミステリー小説を映画化した物語だ。ストーリーの中心にあるのは、エリート一家が惨殺された未解決殺人事件。

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