【シネマモード】映画館で観る、本場のバレエ エドワード・ワトソンに直撃!
特に『オンディーヌ』のようにストーリー性の高いものに関しては、カメラがひとりひとりの役を追っていくわけですから、物語がより分かりやすくなると思いますね」。
ライヴと映画とでは、観客とダンサーとの距離感も違います。カメラは容赦なくダンサーたちのアップを狙っていたりして、そこは愛好家にとっても特別な体験となります。でも、距離がすごく近いことは、「ちょっと怖い体験ではありましたね」とエドワードさん。
「これはやっぱり、俳優にとっての、舞台での演技と映画での演技の違いのようなものを感じました。わたしはダンサーなのでステップもパーフェクトにしていかなければなりませんし。そういった意味ではすごくおもしろい体験でした」。
怖いながらも、面白いだなんて。
やはり、一流のダンサーだけあって、キモの据わった方ですね。そんなエドワードさんにとって、この「オンディーヌ」は出世作。ひときわ思い入れが強いと言います。
「私が初めて『オンディーヌ』を踊ったときは、まだソリストでプリンシパル(最高位ダンサー)ではなかったんです。実は吉田都さんが他のプリンシパルと踊るはずだったんですが、その方が怪我をしてしまい、都さんが私にやらないかと声をかけてくださって。