2023年2月5日 11:00
フランソワ・オゾン「自分で考える機会に」安楽死巡る『すべてうまくいきますように』を語る
フランスの名匠フランソワ・オゾン監督が国民的俳優ソフィー・マルソーと初タッグを組み、“安楽死”を巡る父娘の葛藤を描く『すべてうまくいきますように』。この度、オゾン監督が、原作者であり親しい友の死が映画化のきっかけになったことを語るインタビュー映像が解禁となった。
新作を発表するたびに異なるテーマで観る者を圧倒してきたフランソワ・オゾン。これまでオゾンが幾度も描いてきた“死”をテーマに、その集大成ともいうべき作品を作りあげた。
オゾンと友人関係にあり、『まぼろし』(00)や『スイミング・プール』(03)などで共同脚本を手掛けたのが、本作の原作者のエマニュエル・ベルンエイム。そんな原作者の死を通して映画化に至った経緯や、“安楽死”を描いたことの意義などについて語っている。
はじめに映画製作の経緯について聞かれると、「出版された時に本人から映画化を打診されたが正直に言うと当時は乗り気ではなかった」という。「なぜなら私とは遠い話だし、彼女のあまりに個人的なストーリーだった」と映画化を断ったが、彼女の死をきっかけに「作品の理解も深まり、エマニュエルのために彼女の経験を共有したかった」と考えが大きく変わったことを明かす。