2023年5月27日 17:00
カンヌに愛される俊英ルーカス・ドン「探求し続けたい」監督2作目『CLOSE/クロース』までの軌跡
さらに自身の映画作りについて「幼少期や10代前半の頃に自分にとって不安だったことを探求してみたいと思ったのです」と語り、「『Girl/ガール』では社会的規範やレッテル、固定観念にまみれた社会で、自分らしく生きることの難しさとアイデンティティについて描いています。また身体的で、外面と内面の葛藤に焦点を当てた映画でもありました。私はそのアイデンティティの問題と、他人やグループからどう見られているかに起因する葛藤について探求し続けたいと思っていました。何よりも、私は個人的な深いテーマについて話したかったのです」と、テーマは常に身近にあることを明かした。
本作『CLOSE/クロース』も、自身が10代の頃の経験を基にしたオリジナルストーリー。自身にとって身近な出来事をテーマに選ぶからこそ、世界中で共感を得て、観客の胸を打つ作品が生まれるのかもしれない。
第75回カンヌ国際映画祭にて
『CLOSE/クロース』は7月14日(金)より全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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CLOSE/クロース 7月14日(金)より全国公開
© Menuet / Diaphana Films / Topkapi Films / Versus Production 2022
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