2023年6月11日 11:00
パリ随一のスポットに溶け込む露伴と京香…『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』アザーカット公開
もうひとつは、地元民も愛するというフォトジェニックな階段の上で、襟元に手を添えて物思いにふける露伴と、少しおどけたような様子で見つめている京香をモノクロームで写したもの。劇中、露伴と京香がエマ・野口(美波さん)と合流するシーンでも登場するこの階段はドーム通りにあり、人通りも激しくなく、ゆったりとした時間が流れ、芸術の香りが息づいている。
この撮影で初めてフランスを訪れた飯豊さんは、「これまで絵本やテレビでしか見たことがなかった街を訪れて感動しています。しかも私にとって大切な作品の撮影で来られたのですから尚のこと。オシャレにしても、パリにいるとのびのびとできる感じがします」とパリの印象について喜びを滲ませる。
撮影を担当した写真家・菱川勢一は、「その場で生まれるものを大事にしたい」という思いで、撮る場所だけは事前に決定していたが具体的な構図までは作り込むことなく、現場でもかなり自由な雰囲気で撮影を行ったそう。最終的に本ポスターとして採用された、ルーヴル美術館をバックに露伴が歩を進めるようなショットも同様で、様々試行錯誤をした上で撮られた奇跡的な1枚ばかりとなっている。
先日の舞台挨拶で高橋さんは、作品の消費スピードが速まっている時代性に触れながら、「これは原作にも書かれていることですが、露伴の露には儚いという意味が込められているそうです。