2023年6月27日 12:00
ウェス・アンダーソン監督、ジェイソン・シュワルツマンとの信頼関係明かす『アステロイド・シティ』
しかし、数週間前に妻を亡くし、子どもたちにそれを伝えられずにいる。
オーギーを演じるにあたって、ジェイソンは口を一文字にした状態でのしゃべり口調をつかむために、カメラマンとしての経歴を持ち、『2001年宇宙の旅』(68)、『シャイニング』(80)などの作品を手掛けた映画監督、スタンリー・キューブリックの音声を聞き、自宅に暗室を購入し、徹底的な役作りを経て撮影に臨んだ。
ウェス監督はジェイソンへのオファーの際、「アイデアがあるのだけれど、ロマンと一緒に取り組みたい。というのは、君に出演してもらいたいからなんだ。ロマンとふたりで脚本を書いて仕上げ、それをひとつの作品として君に読んでもらうのが最善だと思っているんだ」と語ったという。
それに対してジェイソンは「新型コロナウイルスのパンデミックが始まり、いつにも増して不安と混乱が渦巻く混沌とした時期だった。だから、ウェスと一緒につくることになりそうな話がきたことは、混沌とした霧のなかで灯台を見つけたようなものだった。その当時、どんな作品なのかもまだ知らなかったけれど、それでも灯台のような存在だったよ。
それだけは分かっていた。オファーをもらって本当に助かったんだ。