くらし情報『“人間の尊厳”を問う…過酷な時代に恋に落ちた詩人と青年を描く『蟻の王』11月公開』

2023年8月1日 11:00

“人間の尊厳”を問う…過酷な時代に恋に落ちた詩人と青年を描く『蟻の王』11月公開

Photo by cinemacafe.net


ジャンニ・アメリオ監督最新作『蟻の王』(原題:Il signore delle formiche)』が11月10日(金)より公開されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。

1960年代、イタリア・ポー川南部の街ピアチェンツァに住む詩人で劇作家、蟻の生態研究者でもあるアルド(ルイジ・ロ・カーショ)は、教え子の若者エットレ(レオナルド・マルテーゼ)と惹かれ合い、ローマに出てともに暮らし始める。しかしエットレの家族は2人を引き離し、アルドは逮捕、エットレは同性愛の“治療”で電気ショックを受けさせられるため矯正施設に送られてしまう。やがて、世間の好奇の目に晒されながら始まった裁判。新聞記者エンニオ(エリオ・ジェルマーノ)は熱心に取材を重ね、不寛容な社会に声を上げるのだが…。

ファシスト政権下のイタリアでは同性愛者は存在すら認められず、それを禁ずる法もなかったものの、その一方で“教唆罪”という犯罪が成立、1968年にアルド・ブライバンティは、若者をそそのかした「教唆」の罪に初めて問われて逮捕され、裁判になった。これに、小説家のアルベルト・モラヴィアやウンベルト・エーコ、映画監督のピエル・パオロ・パゾリーニ、マルコ・ベロッキオら芸術家たちが強く反対の意を表明、世に激しい議論を巻き起こし、のちに“ブライバンティ事件”と呼ばれた。

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