【インタビュー】林遣都、変わりゆく現代で抱く人生の指針「人の弱い部分を理解できる俳優でありたい」
をやっていることもあり、(北野)武さんの映画をずっと観ています。なので武さんの作品です。自分がいちお客さんとしても、俳優としても、すごく刺さるものが多いんです。『ソナチネ』とか、特に好きですね。
――『ソナチネ』は1993年の映画で、北野監督の初期作品ですよね。林さんも代表作がたくさんありますが、今でも「印象に残っています」とよく言われる出演作はありますか?
その時々によりますが、回数で言うと『バッテリー』がいつまでも言っていただける作品です。本当に大きなデビュー作だったんだなと思います。「当時、学生で小説を読んでいて」という話をしていただくことがすごく多くて。
あの頃は全く何の実感もなかったんですけど、10何年経って「本当にすごい作品に参加させてもらっていたんだな」としみじみ振り返ります。
――とても純度の高い演技言いますか、衝撃のデビュー作ですよね。見返したりもされますか?
数年に1回観ます。こういうお話のきっかけがあったときとかに(笑)。観ていると…俳優として、なくしてはいけないものを感じさせてもらったりすることもあります。純粋にもう今では撮れない空気感の映画だなとも思うし、滝田(洋二郎)