くらし情報『原作の解像度を高める『カラオケ行こ!』、“監督×脚本×俳優”が見事に溶け合った実写映画化』

2024年1月18日 08:15

原作の解像度を高める『カラオケ行こ!』、“監督×脚本×俳優”が見事に溶け合った実写映画化

を良しとせず、作品ファーストで「浮く」ことに果敢に挑みに行った結果、狂児の「話しやすいナイスガイだが、どこかわからなさ・読めなさがあるそこはかとない怖さ」という絶妙な塩梅が生み出された。

狂児が「紅」を熱唱する(裏声も含めた入り込み&パターンの多彩さ!)シーンにはつい笑わされてしまうのだが、その奥にはようとして知れない・近づけない別世界の人間であるという部分が確かに感じられ、表層的な「キャラクター」になっていない。

原作の解像度を高める『カラオケ行こ!』、“監督×脚本×俳優”が見事に溶け合った実写映画化

漫画の実写化は、ビジュアルメディアからビジュアルメディアへの変換だ。そのため見た目を寄せようとするアプローチ自体は王道ではあるが、避けねばならないのは「外見に中身がついていっていない」状態。むしろ、本質が合致していれば「ビジュアル的な原作再現度」は最優先事項ではない、と考える人が多いのではないか。映画『カラオケ行こ!』の狂児は原作のようにオールバックのヘアスタイルではないが、本質/魂の部分で「これは狂児だ!」と十二分に納得できるからこそ、原作ファンからも厚く支持されているのだろう。

(SYO)

■関連作品:
カラオケ行こ! 2024年1月12日より全国にて公開
©2023「カラオケ行こ!」製作委員会

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