くらし情報『北川景子「毎日が“激動”です」山崎豊子原作、吉本せいをモデルに描く「花のれん」』

北川景子「毎日が“激動”です」山崎豊子原作、吉本せいをモデルに描く「花のれん」

「いっそ、道楽を本業に」と多加が勧めたのをきっかけに吉三郎は場末の寄席小屋を買い、夫婦で寄席商売をはじめることに。

ところが、吉三郎は愛人を作った末にあっけなく他界。多加は亡き夫が遺した借金のため、より一層、寄席に注力。持ち前の根性と商才で小屋を拡大し、大阪の街に笑いというエネルギーを届けていく。そんな中、多加は窮地を救ってくれたある男性客に淡い恋心を抱くことに――。

原作小説は、山崎氏が吉本興業の創業者・吉本せいをモデルに、ショービジネスに人生を捧げたひとりの女性を情緒豊かに描き上げた傑作小説。せい、つまり多加はいまでいう“オーディション制”をいち早く採り入れ、“物販”でファンを獲得して勢力を拡げるなど、現代のエンタメ戦略の土台を作り上げた人物。

同時に、ひとりの女性として悩みながらもエネルギッシュに時代を駆け抜けた彼女は、日本女性の新たな生き方を切り拓いた先駆者ともいえる存在。
その生き様はいまを生きる女性たちからも注目を集めるに違いない。

北川景子「毎日が“激動”です」山崎豊子原作、吉本せいをモデルに描く「花のれん」

また、多加が寄席商売を続ける上で心に決めていたのは、近年揺れに揺れているエンタメ界で忘れられがちな“人を大切にする”という原点。

義理、人情、恩義に厚い多加の姿をとおし、彼女が手塩にかけて育てあげたエンターテインメントの素晴らしさを伝えていく。

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