原作ファンと異例の脚本会議を実施!『ふたりで終わらせる』監督「ファンたちの経験を守りたい」
脚本に対する意見や脚本に望むことを教えてもらうのに、この作品を初めから支えてきてくれた読者以上にふさわしい人たちはいませんから」と明かしている。
そんな“脚本会議”を通して、本作では設定に大きな変更が加えられている。主人公のリリーは、原作の設定では20代前半だが、本作では30代。
この変更について監督は「もしリリーが20代前半だと、彼女が暴力を振るう恋人との関係から抜け出そうとしないのは年齢的に未熟なだけだ、という想いを抱く観客がいるかもしれないと感じました」と明かし、「リリーの葛藤は、彼女が未熟ゆえに生じるものでもなければ年齢も関係ないので、より共感できるように変更を加えたのです」と意図を語る。
リリーを演じたブレイク・ライヴリーもまた、リリーが自立した大人の女性であることがこの物語のカギになっていると考えており、「リリーは自分の足で大地に立ち、活力も主体性も持っている人です」と言う。
「ただ、自信や主体性や分別のある人でさえも、危険信号を見落とすことがあります。リリーとライルが出会ったとき、彼女が心を奪われたのと同じくらい、彼も彼女に心を奪われます。その対等な関係性を描くことで、2人の関係が少しずつ壊れていくときの彼女の戸惑いが大きくなるんです」