特にローエンドのNASを採用する場合はiSCSIよりもNFSを利用した方が、技術的にも運用しやすくメリットが大きい。
こうした結果を受けて同氏は、仮想化システムにおける利用用途や目的に合わせた、同社のNAS製品、「ReadyNAS」と「ReadyDATA」による推奨する構成を示した。
例えばDR目的であれば、ローカルサイトに2台のReadyNASを同期し、バックアップサイトにもReadyNASを置いて同期させ、すべてをNFSにするという構成となる。また、2台のReadyDATAでiSCSIマウントによるLUNボリュームを同期させることで、差分データごとをレプリケーションしてストレージ容量を効率的に使用する構成となるという。
○国内企業の事例に見る、ReadyNASの効果的な活用法
続いて渡部氏は、実際にReadyNASを導入してバックアップの強化やストレージ運用管理の効率化を実現した国内企業の事例を紹介した。
女性用インナーウェアなどを販売するピーチジョンでは、東日本大震災で仙台市に置かれたサーバなどが深刻なダメージを受けた。そこで同社は、ストレージシステムが老朽化していたこともあり、ReadyNASを用いた東京と仙台での遠距離バックアップ体制を確立した。