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オーバークロック・メモリの効果とは? キングストン「HyperX Predator」を試す (1) 簡単にオーバークロック動作が行えるキングストンメモリ

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オーバークロック・メモリの効果とは? キングストン「HyperX Predator」を試す (1) 簡単にオーバークロック動作が行えるキングストンメモリ
○PCを構成する重要なパーツの一つ「メモリ」

マザーボードでも、メモリのオーバークロックへの対応をうたっている製品は少なくない。だが自分で設定を行おうとすると項目の多さでつまづきやすく、結局標準のSPD設定のまま使用している方も少なくないと思う。しかし世の中にはオーバークロックメモリという製品が存在し、簡単にオーバークロック動作が行える仕組みも整えられている。そんなオーバークロックメモリの製品の一つが、今回紹介するキングストンの「HyperX」シリーズだ。

キングストンといえば、個人からも法人からも厚い信頼が寄せられているDRAMモジュールシェア世界第一位の企業。その製品には期待が持てる。とはいえ、そもそもメモリのクロック周波数を上げることに意味があるのか、という時点から疑問に感じている方も少なくないだろう。今回はその疑問に応えるべく、検証を踏まえながら紹介して行きたいと思う。


○XMPに対応したメモリはオーバークロック設定が書き込み済み

今回お借りしたのは、キングストンのオーバークロックメモリブランド「HyperX」の中でも、特に熱分散力の優れた大型ヒートシンクを搭載した「HyperX Predator」シリーズの製品だ。動作クロックは2666MHz。Intel Z87 Express構成の標準的なメモリ速度は1333MHzもしくは1600MHzなので、倍近いクロックで動作することとなる。

とはいえ、メモリアクセスタイミングもクロックの上昇とともに変化していくため、クロックが上がったからといって単純に速くなるとも限らないのが難しい点だ。一昔前であればそういったメモリクロックやアクセスタイミングを自分で設定、調整する必要があった。しかし現在はオーバークロックメモリ向け追加設定規格が策定されており、その設定を呼び出すことで簡単にオーバークロックが可能となっている。今回検証する「KHX26C11T2K2/8X」はインテルのXMPに対応しているため、マザーボードのBIOS(UEFI)画面から簡単にオーバークロックが行える。

ただし、マザーボード自体がオーバークロックに耐えられなくては、肝心のメモリも本領が発揮できない。
そこで今回は、サイコムの「G-Master Cutlass2-ITX-DQX」を検証用に使用させていただいた。水冷ユニットを搭載した小型ゲーミングPCで、省スペースながらもミドルハイクラスのGPUを備え、オーバークロックにも対応している。

○DDR3-2666MHz動作の「KHX26C11T2K2/8X」

まずは「KHX26C11T2K2/8X」の外観をチェックしてみよう。やはり目を引くのは、大きなヒートシンク。しっかりとした重量感のある厚手の金属でメモリが挟まれており、冷却効果は高そうだ。ただしその大きさゆえに、CPUクーラーとの干渉やケース内での取り回しには注意が必要。標準のメモリの高さが30mmのところ、こちらの製品は53.9mmもの高さがある。できる限り干渉を減らしたいのであれば、簡易水冷ユニットなどを利用するとよいだろう。


●ベンチマークでオーバークロックメモリの実力を知ろう
○メモリの設定値を確認する

さっそくベンチマークを行っていきたいところだが、まずはPC内のデバイス情報を表示するソフト「CPU-Z」で、「KHX26C11T2K2/8X」と通常のDDR3-1600メモリの設定を見てみよう。まず「KHX26C11T2K2/8X」の情報を見ると、最高設定のXMP 2666MHzのほか、若干クロックを下げたXMP 2400MHz設定も用意されていることがわかる。1333MHz動作時のメモリタイミングは、CL11-13-13-32。一方通常のDDR3-1600MHzのメモリタイミングは、CL11-11-11-28となっている。

○1600MHzと2666MHzの差をベンチマークで比較

それでは、ベンチマークに移ろう。まずは、Windowsの動作の指針となるWindows エクスペリエンス インデックススコアから。2666MHz設定にしたところ、1600MHzよりもメモリ、グラフィックス、ゲーム用グラフィックスの数値が上昇した。予想以上に上がり幅も大きく、ほかのベンチマーク結果にも期待が持てそうだ。
続いてベンチマークソフトの定番2本、「SisoftWare Sandra 2014」 の「メモリーの帯域」、および「FUTUREMARK 3DMARK」の検証結果。メモリー帯域は大幅にアップしており、数値どおりの結果が確認できる。一方、3DMarkの結果は、微増というところ。確実に効果は見込めるが、ほかのデバイスの影響力が大きそうだ。
○エンコードは早くなるのか? 実アプリでの効果をチェック

最後に、実際にアプリを動かしたときの速度アップを見込めるかどうか、動画のエンコードで試してみることにしよう。834MBのMP4ファイルを、ペガシスの「TMPGEnc Video Mastering Works 5」にてDivXに変換し、その速度を計測した。結果としては、1600MHz設定に比べ、2666MHz設定が2分ほどはやく変換を終えることができた。さらにサイズの大きいファイルだったり、2パスエンコード設定にした場合、その差はさらに広がることだろう。


○ボトルネックを解消できる、カスタマイズ最後の一押し

メモリの速度は、現状ソフト動作の必須環境にあげられることは少ない。そのため、ひとまずのバルク製品を購入し、使い続けているユーザーは多いはず。しかし今回の結果で、メモリクロックの向上はWindowsやソフトの動作速度に確実に影響していることがわかった。PCの構成を吟味しシステムを調整、すでに自分のPCに改良するところはないと思っている方にこそ、メモリの変更をぜひおすすめしたい。リスクなしに簡単にオーバークロックメモリの恩恵を受けることのできるキングストンの「HyperX」ならば、お気に入りのPCの性能を底上げする「最後の一押し」として活躍してくれるはずだ。

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