ソロシネマ宅配便 第1回 第1回『ザ・ビースト』俺らのニコラス・ケイジが“猛獣ハンター”に
で上映されていた『ザ・ビースト』だ。
主演の“猛獣ハンター”フランク役には、俺らのニコラス・ケイジ。ブラジルのジャングルで幻のホワイトジャガーを捕獲したフランクは、自ら捕獲した自慢の動物たちと貨物船でプエルトリコに向けて出航するが、その船内には移送中の殺人鬼ラフラー(ケビン・デュランド)が乗っていたのだ。手際よく捜査官を始末して姿を消すラフラー、さらに危険な猛獣や毒蛇たちも人間たちに牙を剥く。いったい海上の逃げ場がない密室の船内で誰が生き残るのか……ってハイもうこの時点で間違いない。
まだNetflixもAmazonプライムもないあの頃、バイトから帰って深夜テレビで眺めた大雑把なアクション映画を彷彿とさせる男汁したたるプロット。しかも上映時間97分というのもポイントは高い。あらゆる面でストレスフリーだ。
だって、仕事終わりにさ、やたらと長い超大作とか暗いアート系作品はちょっと重いよ。まず気楽にスカッと楽しみたい。かと言って、予定調和と思いきや、主要登場人物がどんどんおっ死んでいくのでまったく油断ができやしない。ニコラス・ケイジは、今も昔もアクションスターにしては筋肉も髪の毛も薄く見た目が弱いが、その弱さが映画にある種の緊張感をもたらしているのも事実だ。