2014年9月30日 09:00
事例で学ぶiPhone/iPad活用術 (182) グローバル展開する材料メーカーがiPadで提案・承認業務を効率化
で、顧客先で手軽に開ける操作感を重視して採用した。これとは別に、顧客ごとに個別で作成する機密性の高い書類などは、より厳密なセキュリティ管理が可能になるファイル共有ソリューション「PrimeDrive」を使って、各自がパソコンで作成した資料をiPadから開いてプレゼンテーションに利用している。
社内業務に関するメール、カレンダー、各種の申請・承認フローなどについて、同社は「IBM Notes」を利用してきた。
「多くのデータベースを構築して情報資産を蓄積してきた経緯があり、これらをすべてWebアプリ化してiPadから操作できるようにするのは、開発コストの面で現実的ではありません。そこで仮想デスクトップを利用して、iPadからでも自席のパソコンを使っているのと同じ環境で社内ネットワークにログインすることで、社内業務を外出先からでも滞りなく行える環境を整えました」(曽根田氏)
○海外出張時のタイムリーな業務遂行に導入効果
管理職の立場から各種の承認業務を行う機会の多い内田氏は、iPadの導入効果を次のように語る。
「海外に赴任してシンガポールを拠点にインドからオーストラリア、ニュージーランド、フィリピンなど広域を担当していたころは、パソコンでは出張先の国でそれぞれの通信キャリアに合ったネットワークカードを用意する必要があり面倒でしたが、iPadのセルラーモデルは移動先の国に着くと自動的に通信キャリアが切り替わる国際ローミングを利用できるので、空港に着いてすぐにメールチェックや承認作業を行えるなど、とても便利になりました。