2014年10月15日 07:00
東京都・池袋に香港が!「香港ミニチュア展」のリアルさに息を呑む--写真32枚
特に注目したいのが、バス模型の設計士である陳鴻輝氏が作り上げた「回憶徙置區(再定住団地の思い出)」。会場には3つの作品がつなぎ合わされており、全てを完成させるのに8年かかったという。一つひとつが陳氏の手仕事で、路上のゴミまで忠実に再現。「コストはそんなにかかっていないんですが、当時の生活を知らない人にも古き良き香港の様子を伝えたいと思い、ひとりで作り上げるのは大変でした」と語ってくれた。
○素材からリアルさを追求
ここまでリアルに見せるためのポイントとして、ミニチュアの素材の多様さも上げられる。例えば、レスリー・チャン主演の映画「覇王別姫」からインスピレーションを受けた舞台ミニチュア「覇王別姫(覇王項羽、王妃との別れの舞台)」では、実際の家具と同じ天然木をミニチュアの素材に使用。また、「大坑舞火龍(大坑村の火龍の舞い)」の目玉である巨大な火の龍は、実物の火の龍と同じ素材を用いるのみならず、0.5mmの光ファイバーで火龍の胴体の線香を模し、ランプが光るとしっぽが揺れる細工がされている。さらに、1960年代を描いた「香港氷室(伝統的な香港式アイス・カフェ)」では、当時放映されていた番組を動画にしてミニチュアに組み込んでいる。