2014年10月15日 09:00
突然の胃痛や胸やけ、食べすぎ以外に原因あり? - ストレスが胃に及ぼす影響
「突然キリキリと胃が痛んだり、もたれたりする」「胸やけしてげっぷが出る」などの症状が続くも、内視鏡検査をしたら「異常なし」と言われたことはないだろうか。原因不明のこれらの症状は、ストレスによって生じている可能性がある。
強いストレスや緊張が胃に与える悪影響とそのメカニズムについて、桐和会グループの精神科医・波多野良二先生に話を伺った。
事例
介護関係の職場に勤務するAさん(30代女性)は、仕事の仕方の方針転換を強引に進める新しい上司としばしば対立し、きつい言葉を浴びせられることもあった。ある日、突然強い胃の痛みを感じ、胃潰瘍が疑われて内視鏡検査をしたところ、胃の粘膜はきれいで異常はなしという診断だった。「(原因は)精神的なものかもしれない」と医師に言われ、心療内科を受診。抗うつ剤の一種で、ストレスによる胃の痛みなどに効く薬を処方された。幸い、症状は良くなって数日後には勤務できるようになった。
「このAさんの場合は激しい胃痛でしたが、そのほかにも胃もたれやおなかの膨満感、胸やけなど、なんらかの胃の不調を抱えて内視鏡検査をしたけれど、胃潰瘍などの異常はなかったというケースは多くあります。