2014年10月16日 12:02
長崎県・対馬のみに生息するツシマヤマネコって、どんなネコ?
「今度は対馬にしかいないヤマネコの番だと思っていたので、その前にヤマネコは写真で残そうと自分で試行錯誤して撮影を始めました。環境庁では生息調査も始まって、それに協力もしていましたが、減少していることが分かっても調査ばかりで保護とはまだ程遠く、地元のものとして何とか保護してやらねばと考えるようになりました」と山村会長。
保護活動の現状や課題についても伺ってみた。「ヤマネコが減少した大きな要因はエサと考えられます。減少する以前、対馬では全体的に木庭作などが行われ、山には麦、ソバ、サツマイモなどの耕作が島全体で行われ、ヤマネコのエサとなる小動物、コウライキジなどが現在では考えられないくらいたくさんいました。それが、高度経済成長期に入ってから木庭作などされなくなっていきました。山の段畑は荒れる間もなく国からの補助で人工林に変わっていきました。自然林まで伐採されたことで、木の実なども減り小動物にとってエサも少なくなり食物連鎖が起きたと考えられます。
このようなことを考え、会では平成15年6月、山奥の休耕地70アールを借り上げ、小動物を少しでも増やそうと実ったソバなどを一切収穫せずに耕作を毎年行っています」