2014年10月16日 12:02
長崎県・対馬のみに生息するツシマヤマネコって、どんなネコ?
ヤマネコというと、「イリオモテヤマネコ」や「ツシマヤマネコ」という名前が思い浮かぶだろう。今回は、対馬にしか生息していないというツシマヤマネコはいったいどんなネコなのか、生態と、現在行われている保護活動についてご紹介しよう。
○ツシマヤマネコとは
ツシマヤマネコは、その名の通り野生では長崎県の対馬にのみ生息するヤマネコの一種だ。日本国内に分布するヤマネコは、沖縄のイリオモテヤマネコと、このツシマヤマネコの二種のみであり、どちらもネコ科のベンガルヤマネコ属に分類されている。
ツシマヤマネコは、その中でも中国東北部や朝鮮半島、アムール川流域などに生息するアムールヤマネコの亜種ということになり、その祖先は約10万年前に当時陸続きだった大陸からやってきたと考えられている。
○ツシマヤマネコの特徴
ツシマヤマネコの特徴は、体全体が灰褐色で灰色や赤茶色の小さな斑点を持ち、体長は50センチ程度でやや胴長短足の体つき。丸みのある耳の裏にも白い斑点がある。額はタテジマ模様になっていて、尾はイエネコよりも太く立派。
山中の森林や水辺などが主な生息環境だが、集落の近くの田畑にやってくることもある。
○性格と生態
精悍な顔つきをしており非常に警戒心の強い性格で、日没から夜中、明け方にかけて行動することが多いものの、人気のない場所には昼に現れることも。