2014年10月23日 14:01
謎に包まれた米空軍の宇宙往還機X-37B - その虚構と真実 (3) 3度の飛行だけでスペースシャトルの総飛行日数を超えたX-37B
OPFはかつてスペースシャトルの点検や修理、次のミッションの準備などに使われていた施設で、シャトル引退後は使われていなかった。現在すでにボーイングが改修工事を行っており、今年12月にも完成するという。米空軍は今後も長期にわたり、X-37Bの運用を続けていく意思があるようだ。
また、現在OTV-1から3まではすべて、米国東海岸のフロリダ州にあるケープ・カナヴェラル空軍ステーションから打ち上げられ、西海岸のカリフォルニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地に着陸しているが、今後はケネディ宇宙センターの滑走路に帰還することになる可能性もある。この滑走路はかつてスペースシャトルが着陸していた場所でもある。ケープ・カナヴェラル空軍ステーションとケネディ宇宙センターは隣接しているため、より効率よく運用することができよう。
一方でボーイングは2011年に、X-37Bのサイズを160から180%ほど拡大させ、さらに宇宙飛行士が乗れるようにしたX-37Cの開発構想を発表している。打ち上げは引き続きアトラスVで可能で、最大6人までの宇宙飛行士を乗せることができるという。
実際に開発が始まったという話はまだないが、スペースシャトル用だった施設を使うことは、X-37Cへの布石と取ることもできよう。
(次回は10月24日に掲載します)
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