演劇ファンが唸り、役者の成長も感じる『刀ミュ』〜つはものどもがゆめのあと〜
演じるということはそういうことなのである。
ラストの歌「ゆめのあと」(一瞬、ギターのギューンって音が効果的)は「傷跡」「焼け跡」「夢の跡」と「跡」に関する言葉が並び、冒頭の「打つ」尽くしとつながっていて、脚本が凝りに凝っている。
第2部、オープニングのアンサンブルのダンスが1部の幽玄さを踏襲するかのようにふわりとしていて、その撮影の仕方も素敵だった。1部にも出てきた無数の鳥たちの映像が向きを変えて使用されていた。2部の階段はまっすぐな大階段になっていた。6振りの初登場の衣裳はスカートみたいな回るとふわっと広がるものでバレエを観ているみたいな印象を受けた。義経と弁慶の剣舞もかっこいい。あらゆる芸能リスペクトを感じる。
ここでもはやお馴染み、待ってました!という感じのみんなの二の腕披露合戦がはじまる。中性的な今剣も、腕を出すと男性の腕だなーと思った。そして三日月宗近の脇と背中の美しさの大盤振る舞い。眼福でした。
中村獅童、息子の陽喜&夏幹は「ライバルであり師匠」 歌舞伎に対するがむしゃらな姿勢から刺激