くらし情報『SC14 - 花盛りとなっていた「液冷技術」』

2014年12月12日 10:00

SC14 - 花盛りとなっていた「液冷技術」

SC14 - 花盛りとなっていた「液冷技術」
●コールドプレートと液体を組み合わせた冷却技術
SC14の展示では、CPUなどの発熱を、空気ではなく液体を使って運び出すシステムの展示が目立った。また、そのための冷却システムを販売している会社の展示も多く見られた。スパコンの高密度実装が進んだために、空気で熱を運ぶ方法では発生する熱を運びきれなくなってきたことが、その背景にある。

空気の比熱は1008J/Kg℃(40℃)で、水の比熱は4180J/Kg℃程度であるから、重量あたりでは、水は空気の4倍程度の熱を運べる。しかし、水の密度はおおよそ1000kg/m3であるのに対して空気の密度はおおよそ1.2kg/m3であるから、体積当たりにすると、水は3500倍あまりの熱を運べることになる。

CPUのヒートシンクの高さが2cm、幅が10cmとすると、空気の流れる断面積は0.002m2で、流速1mとすると10℃の温度上昇で運べる熱は22J/s(=22W)である。これではCPUの発熱を運びきれない。CPU 1個だけなら20℃上昇を許容して流速を3m/sにすれば、132Wの熱を運ぶことができるが、複数のCPUや他の発熱部品を狭いところに詰め込むと、この条件を満たすのは難しく、空気では冷やせなくなる。

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