2014年12月15日 15:35
動画で見るソフトバンクの災害対策「気球基地局」 - LTE対応や海上運用も可能に
しかし、最大20MHz帯域幅全てを割り当てるといったことも可能です」(ソフトバンク 研究本部 無線アクセス制御研究課 課長 太田 喜元氏)
無線中継機については実証実験にあたって割り当てられている3.3GHzの周波数帯を利用。送信出力レベルは無線中継機の親機、子機共に1Wとなっている。子機は携帯電話に対して送信出力レベルが10W。親機の重量は7.1kgだが、子機の重量はわずか3kg。以前は5kg程度だったが、先述の通りデジタル化や無線機の外郭の素材を0.5mmまで削ったほか、10Wの出力を行う中継器としては珍しい空冷を行うことで、重量を最小限にとどめられたという。
2GHz帯の無指向性アンテナを4本搭載しており、水平に配置している。無指向性である理由は「気球」だと太田氏は話す。
「気球は天候の影響を受けてしまう弱点があるため、指向性アンテナは使っていません。
エリアを安定させるために、無指向性のものを利用しています」(太田氏)
○迅速に気球を上げるためには
災害対策としての気球基地局では、長期間の気球係留が求められる。電波を安定的に放射するだけではなく、災害時の迅速な配備やその後の気候条件に左右されない安定性な運用の施策が必要となるわけだ。