くらし情報『関節リウマチなど免疫・神経難病の原因物質となる立体構造を解明 ‐ 岐阜大』

2014年12月17日 09:39

関節リウマチなど免疫・神経難病の原因物質となる立体構造を解明 ‐ 岐阜大

関節リウマチなど免疫・神経難病の原因物質となる立体構造を解明 ‐ 岐阜大
岐阜大学はこのほど、同大学大学院医学系研究科小児病態学・同大学院連合創薬医療情報研究科が「インターロイキン18(以下IL-18)」が受容体(レセプター)に結合した複合体の3次元立体構造を解明したことを発表した。同研究は、京都大学大学院理学研究科生物物理学教室構造生理学分科、同大学院工学研究科分子工学専攻生体分子機能化学講座などとの共同研究によるもので、研究成果は12月15日付の「Nature Communications」で公開されている。

人の体には、細菌やウイルスなどの病原体が侵入すると、「サイトカイン」(※1)という物質を誘導して感染から体を守る働きがある。サイトカインの1つであるIL-18は、炎症を強く誘導し病原体の排除に働く一方で、IL-18が過剰に産生されることで関節リウマチ(※2)などの免疫・神経難病を含む多くの疾患の発症・増悪が引き起こされるという。

IL-18活性化に対する薬剤として、抗体をはじめとする生物製剤がすでに臨床応用されているが、分子量が小さく細胞膜の中から核にまで入り込むことができる低分子薬剤(※3)の開発はまだ十分になされていない。

IL-18についても阻害薬剤開発が期待されているが、薬剤開発の重要な基礎となるIL-18とレセプター2種類の3者複合体構造、およびその活性化メカニズムを解明することは技術的に困難であったため、研究の開始からこれまでの約20年間、未解明だったという。

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