くらし情報『シリコンバレー101 (595) Facebookが利用者を「ユーザー」と呼ばなくなった理由』

2014年12月22日 09:34

シリコンバレー101 (595) Facebookが利用者を「ユーザー」と呼ばなくなった理由

という説明に加えて、俗語として「違法ドラッグの常習者」と書かれていた。日本人である筆者には実感が湧かないが、ドラッグディーラーとドラッグ常習者の関係に見られるような顧客をあざけるようなニュアンスがユーザーという言葉から伝わりかねない。顧客を呼ぶのに適した言葉ではないようだ。

モバイル決済サービスを提供するSquareもユーザーという言葉を使わなくなった企業の1つだ。そのきっかけは取締役会において、Starbucks CEOのHoward Schultz氏から「なぜあなたたちはカスタマーのこと"users"と呼ぶんだ?」と聞かれたことだったという。飲食産業のCEOからしてみたら、顧客をユーザーと呼ぶのは失礼以外の何者でもなかったようだ。そして、その時にSquare経営陣は「それが当たり前になっていたから、なぜだかわからない」と答えるしかなかった。

他の産業、例えば長距離バスのGreyhoundの顧客は乗客(rider)と呼ばれるし、小売業ではカスタマーであり、または売り手(seller)や買い手(buyer)とはっきりと表現する。
インターネット・サービスの利用者の場合、はっきりとした表現で当てはまる言葉がなく、しかも広告ベースのサービスだと顧客は広告主であり、利用者は"無料ユーザー"だ。

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