日本アカデミー賞協会会長、北野武の批判に対して説明「誤解されている」
会見冒頭、岡田裕介会長は、昨年10月に開催された第27回東京国際映画祭のトークイベント内で、映画監督の北野武が同賞を批判したことに言及。北野が「最優秀賞もたいてい松竹、東宝、東映、たまに日活。大手3社か4社以外の作品がとったことはほとんどないから、全部持ち回り」と指摘していたことを受け、「誤解されている。厳正な投票で行っており、映画人が選んだ賞です」と説明。北野の所属事務所にもその理解は得ていると言い、「今後も映画を作っていく仲間」と和解をアピールした。
また、俳優の阿部寛とアイドルグループ・V6の岡田准一は、優秀主演男優賞および優秀助演男優賞の2冠を達成。岡田が所属するジャニーズ事務所では、第30回でSMAPの木村拓哉が優秀主演男優賞を辞退するなど、長らく賞レースに参加していなかったが、同事務所は、「岡田は、弊社の中でも最多の20本の映画に出演させて頂いた。
映画に育ててもらった俳優だと言っても過言ではない。優秀賞を授与したいとの話を頂き、授賞式のスケジュールも調整できたため受賞した」とコメントを寄せた。
同協会が主催する『第38回日本アカデミー賞』は、昨年度に劇場公開された映画の作品賞や主演男優賞、主演女優賞、新人俳優賞などを表彰するもの。なお、優秀賞の中から最優秀賞を決定する授賞式は、2月27日21時から日本テレビ系で放送する。また、授賞式の司会は、協会副会長に就任した西田、第37回で最優秀主演女優賞および最優秀助演女優賞の2冠を達成した真木が務める。
○優秀作品賞
『永遠の0』
『紙の月』
『小さいおうち』
『蜩ノ記』
『ふしぎな岬の物語』
○優秀アニメーション作品賞
『思いでのマーニー』
『ジョバンニの島』
『名探偵コナン異次元の狙撃手』
『BUDDHA2手塚治虫のブッダ~終わりなき旅~』
『STAND BY ME ドラえもん』
○優秀監督賞
小泉堯史『蜩ノ記』
成島出『ふしぎな岬の物語』
本木克英『超高速!参勤交代』
山崎貴『永遠の0』
吉田大八『紙の月』
○優秀主演男優賞
阿部寛『ふしぎな岬の物語』
岡田准一『永遠の0』
佐々木蔵之介『超高速!参勤交代』
中井貴一『柘榴坂の仇討』
役所広司『蜩ノ記』
○優秀主演女優賞
安藤サクラ『0.5ミリ』
池脇千鶴『そこのみにて光輝く』
井上真央『白ゆき姫殺人事件』
二階堂ふみ『私の男』
宮沢りえ『紙の月』
吉永小百合『ふしぎな岬の物語』
○優秀助演男優賞
阿部寛『柘榴坂の仇討』
伊藤英明『WOOD JOB!神去りなあなあ日常』
岡田准一『蜩ノ記』
笑福亭鶴瓶『ふしぎな岬の物語』
三浦春馬『永遠の0』
○優秀助演女優賞
大島優子『紙の月』
黒木華『小さいおうち』
小林聡美『紙の月』
竹内結子『ふしぎな岬の物語』
富司純子『舞妓はレディ』
○新人俳優賞
池松壮亮『紙の月』ほか
上白石萌音『舞妓はレディ』
小松菜奈『渇き。』
登坂広臣『ホットロード』
能年玲奈『ホットロード』
福士蒼汰『イン・ザ・ヒーロー』ほか