一冊の新書の向こうには、国道マニアの世界が広がっていた - 『ふしぎな国道』著者・佐藤健太郎に聞く国道の魅力
具体的には、書店さんのフェアなどもそうですし、書評のサイトなり、そういうところで1つのジャンルからつながっていくような仕組みが発達するといいですね。
○将来は地図や動画との連動に期待
――電子書籍で読む方も増えてきていると思いますが、著者としては違いを感じますか。
この本だったら、本当なら電子書籍の文章が動画にリンクしたり、地図と連動して「ここにありますよ」と示したりすることができれば良かったですね。道路関係の面白い動画も公開されているので、そちらにリンクしたりということも将来的にできるとよいのですけれど。
――電子書籍と新書の相性は良い部分はありますか。
僕のように資料として読む人間にとっては、場所をとらず検索もしやすい電子書籍は、大変に便利です。論文なども、場所や検索性の問題から今やほとんどPDFで読みますし、今後は専門書もそうなっていくと思います。動画を使いたい分野や、アップデートが必要な専門書には、電子書籍が向くのではないでしょうか。
今後は、漫画と専門書の両端から普及が始まっていくのではないかと思っています。
――最後に、改めて『ふしぎな国道』をどのような人たちに読んでもらいたいですか?
道路を使っているすべての人に、です。