一冊の新書の向こうには、国道マニアの世界が広がっていた - 『ふしぎな国道』著者・佐藤健太郎に聞く国道の魅力
普段、空気のように思っている道路にも、それぞれの歴史があります。この間、奈良県の住宅街にある細い路地みたいな国道に行ってきました。これは飛鳥時代からある「竹内街道」という道で、日本が国家として初めて管理した、いわば元祖国道でした。
ただ、今はもう誰もそんなこと知らないし、来歴も知らないでみんな利用している。でも知ってみると「ああ、そういういわれがある道なんだ」と、道路の見方が変わります。というわけで、ぜひ道路を利用するすべての方に、「ふしぎな国道」を読んでいただければと思います。そうすると、1億部くらいのベストセラーになりますしね(笑)。
今回うかがった『ふしぎな国道』以外にも、幅広いジャンルの入門書が新書として出版されている。
佐藤健太郎氏のように、タイトルを見ないでランダムに新書を選ぶのも1つの手だが、自分の好奇心をそそるようなタイトルから、読みたい本を選ぶのも面白い。馴染みのない読者には、なかなか手に取り辛い新書だが、特定のジャンルを集めた書店のフェアなど、新書の読書層を広げようとする動きもある。直近では、電子書籍を扱うブックリスタが新書をテーマにしたフェア「BOOKFESTA 2015 winter」