2015年2月4日 10:17
観光集客に結びつける「地図データ」と「位置情報」の具体的な活用術とは?
しかし、当然の点ではあるが、盛夏シーズンに向けて、その他の季節でないと楽しめないプロ野球のキャンプ情報や桜の情報を伝えることや、冬に訪れる観光客に対し、海水浴の魅力を伝えても、効果はもたらされない。
「現在の観光案内では、情報を区分なく表示してしまっているケースがほとんどです。その時期に行っても何もない場所を案内されても、観光客は戸惑ってしまいます。そこで情報を切り分けてレイヤー化し、夏であれば夏のレイヤーを、冬であれば冬のレイヤーを表示するようにできれば、旅行の意欲が高まるタイミングに応じて、役に立つ情報をきめ細やかに提供することができるようになります」(福岡氏)
現在、近畿日本ツーリスト沖縄では、インクリメントP社と協力の上、地図データとスマートフォンの位置情報に観光関連情報などを付加しながら一元管理するための実証実験を行う準備を進めている。その取り組みの方向性などが紹介される予定となっている。
「情報のレイヤー化は観光分野だけではなく、例えば官公庁や市民からのデータをまとめた防災レイヤーや交通情報をまとめた交通レイヤーなど、地域貢献につながる活用にも応用ができる考え方です。是非、多くの皆さんと協力し実現していきたいと考えています」