漫画の女子力 (1) 日本一の小学生、しずかちゃん
と泣きじゃくりながら帰っていく。ジャイアンやスネ夫に対して仲間外れを諭しながらも、角が立たないようにそれ以上の自己主張は控えているのである。10歳そこそこで、このバランス感覚。
"オタサーの姫"よろしく、男3人を引き連れて紅一点のポジションを欲しいままにしているしずかちゃんなわけだが、それだけではない。ある時にはご存知、出木杉君と仲良くすることだってある。「のび太さんのエッチ!」との発言を鑑みるに、性差に関する自覚はすでに芽生えているはず。「エッチ!」などとのたまう輩が、異性を異性として意識していないなどとは言わせないぞ。まだ小学生だから無自覚でいろいろな男の子と仲良くしている、というわけではあるまいぞ。
そう、彼女は確信犯なのだ。
○しずかちゃんが歳を重ねるとどうなるか
さて、このように、小学生にして男に不自由していないしずかちゃんが、中学、高校と歳を重ねるとどうなるかを考えてみたい。
一般に、小学生のときに男の子の友達が多い女子には、二種類いると思う。一つは、男女差についての意識がまだ薄いゆえに、のびのびと交友関係を広げているだけのケース。こちらの場合は、中学に上がって(共学ならば)