アトラシアンCo-CEOとRuby開発者まつもと氏が見るソフトウェアの今後
そして20年後もいまだ利用され続けているという現状について、お気持ちはどうですか?
まつもと氏:悪くないですね(笑)。プロジェクトを始めた理由は、単に個人的な趣味で自分の言語を作りたかっただけなんです。それが、公開すると突然たくさんの人が興味を示し、いろんなプロジェクトで使われるようになりました。
Farquhar氏:これまでRubyが使われたプロジェクトで一番変わったものは何ですか?
まつもと氏:トロイの木馬でRubyが使われたことでしょうか。この件で、アンチウイルス製品がRubyそのものをウイルスと定義してしまったことがありました。シグネチャを削除してもらうのに数カ月かかりましたよ。
Farquhar氏:1990年代は新しい言語がほとんど登場しませんでしたね。もし今、新しい言語から何かヒントを得るとすればどの言語でしょう?
まつもと氏:最近インスピレーションを受けた言語は、Clojure、Scala、Swift、Goなどです。
ClojureやScalaといった関数型言語は、新しいプログラミングのスタイルを教えてくれます。
Farquhar氏:まつもとさんは本の執筆やコンサルティングも手がけていらっしゃいますが、それをビジネスにしようとは思わないんですか?
まつもと氏:思いませんね。