地上450mのトイレ!? 東京スカイツリーの「天望回廊」のトイレはどうなっているの?
今回お話をうかがったのは、東武タワー スカイツリー 広報事務局の長妻治輝さんと、トイレの設計を担当した同社 電波塔事業本部の柳澤恵理さん。
--早速ですが、天望回廊のトイレの水はどうやって給水しているのでしょうか
柳澤さん「中継に貯水槽を設けながら、ポンプで段階的に汲み上げる方法をとっています。天望回廊までは数段階に分かれていて、各所で使われるポンプは、他のビルでも使われる一般的なものを使用しています」
--なるほど。やはり450mまでとなると、地上から一気に汲み上げることはできないのですね
柳澤さん「技術的には不可能ではないです。ただし、そのためには機材を特別に発注して取り付ける必要があります。特注ではメンテナンスも大変ですし、万が一、修理や交換となった際にも対応が遅れてしまう可能性があるのです。そういった点を考慮して、あえて一般的な機材を使うようにしています」
○意外にシンプルな排水の仕組み
では、排水はどうなっているのでしょうか。地上450mから排泄物が落下するとなると、地上にたどり着く頃にはものすごいスピードと衝撃になっているのでは…。
かなり危ないですよね。
柳澤さん「排水管の中を通るので危険はありませんが、あまりにも加速度がつくと、管の中が真空状態になり、便器に張られている水が中に吸い込まれる心配はあります。