巨人Intelに挑め! - 1GHzを突破せよ (2) 「どうしてお前の発想はそう日本的なんだ?!」
○互換プロセッサ乱立時代
PCがエレクトロニクス業界の中心になり爆発的成長を始めると(この2~3年のスマホですね)、その中心ハードウェアであるCPU市場には一気にいろいろなプレーヤーが参入してきた。しかしながら、Intel互換プロセッサの盛んだった時期は比較的短かった。というのも、技術的にも加速していくプロセッサ開発に加えて、IntelのIP(知的所有権)を侵さずに完全互換を実現することは至難の業であった。
また、プロセッサのクロックスピードがそのままアプリケーションの実行速度にダイレクトに効いてくる状況だったので、Intelは一気にそのマーケティングを周波数競争に持ち込んだ。その優劣を決めるのが半導体の微細加工技術である(今では12nmなどのレベルに達しているが、その当時は数百nmの世界だった…)。その当時は半導体ファウンドリ―などというコンセプトはなく、それぞれのメーカーが自前のプロセス、設備に投資競争をしていた時代だった。
これがべらぼうにコストがかかる。そういった状況で、多いときには5社を数えたプレーヤーは次々と脱落していった。
最初の製品は出るのだが後継製品を開発する資金が続かないからだ。