ITで「ワクワクする未来」を創る ― リクルートテクノロジーズが自然言語処理で生み出したものとは
しかしリクルートには様々な事業というアセットがあるので、ベーシックな技術を蓄え、ビジネスと組み合わせて実用化することで、サービスとして化ける可能性はあると思っています」
○効率よくフォーマッティブなテキストを作る技術
日記や文学作品とは異なり、誰が読んでも同じ情報が得られるように構築すべき技術書や仕様書といった文書の自動検査ツールがRedPenだ。一般的な文書はプログラミングに比べ、自動校正ツールが用意されていない上、題材に応じて適切な表記方法が視覚化されていないためにスキル取得が難しい。
「研究論文を書いているときやベンダで働いている時に中々文章の精度が上がらないというのが悩みでした。あたりまえのフォーマットレベルの問題に対して体力が削られてしまい、内容の構成とか段落構成なんかに手が回らないという課題があって、フォーマット異常をチェックしてくれるツールがあったらいいな、自然言語で書いたら面白いかな、というか、僕が使いたいなと思っていたんですね」(伊藤氏)
そして伊藤氏が作り上げたのがRedPenだ。「完全に趣味のプロダクト」とはいうが、雑誌の記事や書籍においても長い文章を書いてくると句読点のズレや、表記ブレが発生しやすい。