今、アジアの「医療」が熱い! キーワードは"ジェネリック""医療ツーリズム"
○後発薬(ジェネリック)事業が拡大、世界大手製薬会社も注目
株式投資を考えるうえで、ヘルスケア分野は、景気の波の影響が少なく、安定した投資を期待できると一般的に考えられている。だからといって、製薬会社が必ずしも安定した投資先とはいえないのが昨今の流れ。
実際、世界最大手の米ファイザーは、過去数年で高脂血症薬など主力薬の特許が失効し、売上高がこの4年で約3割減った。このまま、薬品業界の巨星も落ちていくのだろうかと思われた中、注射剤やバイオ医薬品の後発薬に強みを持つホスピーラの買収を発表。新興国を中心に後発薬(ジェネリック)事業を拡大するという戦略だ。ジェネリックは安価なことから、新興国では広く普及しているうえ、先進国は医療費削減のために利用を推進している。
確かに今、ヘルスケア市場はかなり熱い。下グラフを見てもわかるとおり、2000年を100とした場合、昨年末時点で世界のヘルスケア株式は約2.3倍上昇しており、世界株式よりも高いパフォーマンスをあげている。
さらに注目なのはアジアのヘルスケア株式が、同期間で約3.6倍と驚異的なパフォーマンスをあげている点だ。米ファイザーが注目するのは当然の成長市場といえるだろう。