排尿の頻度や時間が気になったら、それは前立腺肥大症のサインかも?
1分以上かかるようだと、ほぼ確実に排尿障害ですね。前立腺肥大症は『50歳代だと50%、80歳代では80%』と、年齢と同じ割合で増大が見られるとされています」と、多くの中高年男性が罹患(りかん)していると話す。
仮にこの推測に当てはめるとなると、55歳以上の男性の5人に1人、約400万人が前立腺肥大症と推測される。だが、実際に治療を受けているのはおおよそ140万人ほどしかいないという。
「高齢になると、『おしっこのトラブルは当たり前』と受け入れている人や『排尿のことを相談することが恥ずかしい』と我慢する人も多いです。だが、(それが原因で)旅行や観劇などを避けるようになるなど、QOL(生活の質)を著しく下げてしまいます」と、適切な治療が必要であると警鐘を鳴らす。
○はっきりとした原因は不明
前立腺がなぜ肥大してしまうのかについては、「加齢によるホルモンの変化」「男性ホルモンによる刺激」などの考えのもと、さまざまな研究が示されているが、はっきりとした因果関係はまだわかっていない。高血糖や脂質異常症、高血圧、肥満などの生活習慣病やメタボリック症候群と肥大の関係性も示されており、現在研究が進められている。