排尿の頻度や時間が気になったら、それは前立腺肥大症のサインかも?
前立腺肥大症の投薬による治療は、「前立腺と膀胱(ぼうこう)・尿道の緊張を緩める薬」と「前立腺を小さくする薬」の大きく2つのタイプに分けられる。ただ、近年では後者がよく使われるという。
「前立腺の肥大に関係が深いと考えられる男性ホルモンの中でも、『ジヒドロテストステロン』という男性ホルモンが前立腺に関与しています。その産生を抑える『5α還元酵素阻害薬』によって、前立腺を縮小させることができます」。
重篤な症状の場合には外科的治療も行われる。だが、近年では開腹するような外科手術が行われるケースはまれだという。尿道から専用の内視鏡を挿入して肥大部分を削り取り、削り取った部分を一度膀胱(ぼうこう)に入れてしまってから粉砕して排出させる。出血も少なく、体への負担が少ない手術方法が確立されてきているのだ。
○生活の中でできる症状緩和の方法
肥大による排尿障害の症状は、投薬などの治療のほか、生活習慣でも改善できる場合もある。
■適度な水分を摂(と)る
■適度な運動をする
■下半身を冷やさない
■アルコール、カフェインをとり過ぎない
■刺激物を避ける
■尿を我慢しないようにする
これらの習慣を、強い強制でなく無理なく日常に取り入れることが重要だ。