自動運転など、いつのまにか生活に浸透する「ディープラーニング」 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
人間が持っている「白黒模様でこんなデザインの車はパトカーに違いない」という認識をディープラーニングの繰り返しによって会得し、自動運転の精度と技術を向上させたことが注目に値する。
自動車側に搭載されるロジックボードである「Drive PX」には、多数の外部ポートが用意されている。これは、車のいたるところに搭載されるカメラやセンサーとのコミュニケーションを行うためのものだ。
NVIDIAジャパン・シニアソリューションアーキテクトの馬路徹氏は、こうした機構の使い方を、筆者に次のように説明してくれた。
「クラウドの向こうのディープラーニング・ネットワークに、常に接続していては間に合いません。ですから、ディープラーニングの結果得られたパラメータだけが手元に蓄積されます。そして、それを使い、ローカルにあるTegraが画像認識を行って、コントロールに使います。しかし、実際に運行している際には、これまでの学習結果からずれた情報も得られます。
たとえば、とても変わっているけれどこれは自転車である……といったようなものに出会うこともある。そうした情報は車ごとに存在するわけですが、運転していない時などに、ネットワークを介し、ディープラーニングにかけられます。