自動運転など、いつのまにか生活に浸透する「ディープラーニング」 - 西田宗千佳の家電ニュース「四景八景」
Netflixはこれまで、ディープラーニングの使い道について明確に説明をしたことがない。しかし周辺事情を聞くと、今の用途がおおむね見えてきている。
Netflixは、番組に多量の付加情報をつけている。同じ恋愛ドラマでも「男性向きか女性向きか」はもちろん、「ハッピーエンドかどうか」「コメディ性はあるのか」といった、ジャンルを越えた情報をデータ化している。分類総数は7万以上と言われており、日々進化している。そうした情報は、「顧客がどんな映像作品を好むのか」という趣味趣向のデータベースとして活用されている。
たとえば、あるハリウッド・アクションを、金曜の深夜(すなわち疲れている時)に途中で見るのを止めた40代男性が、次に見ると満足してくれる可能性のあるコンテンツはなにか……という推測まで行うわけだ。サービス開始当時は、そうした「サジェスチョン」の精度は高くなかったが、現在はサジェスチョンの精度の高さが、顧客のサービスからの離脱率の低さにつながっている。
Netflixの従業員の4割はITシステムを担当しているが、さらにその多くがデータ分析に関わるエンジニア。どれだけ力を入れているかわかる。